あけましておめでとうございます。
本年も「ゆるい減塩生活をつづるブログ」を宜しくお願い致します。
2021年最初の投稿は、おせち。
2020年12月31日に作ったものです。
転勤族のushio家。
実家から離れて暮らし、
私たち夫婦の地元も別々なので、
例年は年末は私の実家、年始は夫の実家で過ごしていました。
新型コロナ感染症が広まった2020年は、
私の実家の母は肺の病気で在宅酸素療法をしているため年末の帰省は諦め、
夫の実家では年始は10名以上で集まって会食するので
他県から帰省する私たちがその中に入るのは
感染リスクが高いと考え、帰省するのは止めました。
(帰省した場合「会食しない」という選択肢がないのです。ぜったい集まる。
子どももいとこたちに会いたがるだろうし。)
家族だけで過ごすお正月は結婚してから12年目にして初めてです。
(次女が産まれた年はお義母さんが手伝いに来てくれて、
お義母さんと一緒のお正月でした)
おせち料理はどうしようかな。
買ってもいいけど、
減塩を考えたおせちや
塩分計算をしながらのおせちのお膳を考えるチャンスかも。
そう思ったので、
出来る範囲でおせちを自作することにしました。
毎年私の実家に帰省しているときに実家の味付けで実家用にと
作ることはありました。
母に味をみてもらって、目分量で調味料を入れているので
「自分だけでおせちを作る」
「塩分量や材料を計算しながらおせちを作る」
というのは初の試み。
今回、ネットで公開されているレシピを参考に、
試行錯誤しながら作ってみました。
参考にしたレシピはすべて
ふつうのおせちのレシピとして公開されているので、
この記事のおせちのレシピは「減塩」とは言えないと思います。
減塩のおせちのレシピを探している人にはあまり参考になりませんが、
こうやって作ったのね~と温かい目でみていただけると幸いです。
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先に、今回の調味料をご紹介します。
1.寺岡家の減塩しょうゆ
大さじ1杯15mlあたりの食塩相当量が1.3gと表記されています。
公開されているレシピの「醤油」「薄口しょうゆ」の部分を、
この減塩しょうゆに置き換えました。
2.上白糖
100gあたりの食塩相当量は0gと表記されています。
3.食塩
100gあたりの食塩相当量が99.0gと表記されています。
1gで0.99g。
計算しやすいように、食塩1gで食塩相当量1gとします。
・みりん
大さじ1杯15mlあたりの食塩相当量が0~0.01gと表記されています。
計算するときには、大さじ1杯の塩分0.01gとしています。
・米酢
大さじ1杯15mlあたりの食塩相当量が0.002gと表記されています。
・リケンの素材力だし
1gあたりの食塩相当量が0.04gと表記されています。
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<注意>
・食塩相当量と塩分について
当ブログで「塩分」と書いてあるものは
「食塩相当量」のことだと思ってください。
商品パッケージには「食塩相当量」と表記されているので、
商品の紹介文では「食塩相当量」と書いています。
それ以外のところは
「食塩相当量」と打つより「塩分」と打つ方が早いので、
「塩分」と書いています。
効率重視でやってますすみません。
・素材の塩分について
調味料の食塩相当量のみ計算しています。
食材に含まれる塩分量は計算していません。
加工食品などで食塩相当量が明記してある食材は計算に含みます。
・単位数、食品交換表について
「糖尿病食事療法のための食品交換表」という本に記載されているものを参考にしています。
1単位=80kcalです。
ゆえに、食品により1単位は何gかが変わってきます。
1日に何をどれくらい(何単位)食べればよいのか、
医師及び栄養士から指示があり、
夫は1日23単位と決められています。
詳しくはこちら。→★
食品は、表1~表6の食品群に分類され、
「朝は表1を4単位食べる」というように具体的に指示されています。
「おもちは1単位何グラム?」など
食品交換表で調べて、指示単位に従って量を計測しています。
※食品群の分類
表1…穀物類、イモ類、かぼちゃなどの野菜、栗やぎんなんなどの種実類
表2…炭水化物のうち果糖やブドウ糖を多く含むもの くだもの類
表3…魚介、肉、卵、大豆、チーズなど良質のたんぱく質
表4…牛乳、乳製品(チーズ除く)などカルシウムを多く含む食品
表5…脂質を多くふくむ食品 肉のあぶら身、アボカド、油脂など
表6…食物繊維やビタミン、ミネラルの供給源 野菜、きのこ、こんにゃくなど
それでは作ったものを書いていきます。
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1.黒豆の煮物
ワンダーシェフという圧力鍋を使って作りました。
圧力鍋を買った時に「浜田ママの魔法のクイック料理」という本も入っていて、
その本の中に黒豆のレシピが書かれています。
実家にも同じものがあるので、
毎年それをみながら作っています。
▼こちらは我が家よりサイズが小さいタイプです。
レシピ通りに作れば、失敗なくおいしい黒豆の煮物ができます。
<今回使った分量>
・黒豆200g
黒豆は表3食品(肉魚卵大豆系)。黒豆(乾燥)20g=1単位。
200gで10単位分の黒豆の煮物が作れるということになります。
調味料
・砂糖200g
・減塩しょうゆ大さじ1(塩分1.3g)
・塩小さじ1/4(スケールで計量すると1.3gでした)
レシピに従って作り、
できあがりの全量が900g、
食塩相当量は 1.3g+1.3g=2.6g。
できあがり全量900g=10単位なので、
1単位=90g、0.5単位=45g。
1単位分食べるなら、食塩相当量は0.26g。
0.5単位分たべるなら、食塩相当量は0.13g。
2.お煮しめ
こちらも、黒豆と同じく圧力鍋のレシピで作りました。
<今回使った分量>
・きぬさや31g
盛り付けるときに飾るために別にゆでて容器に入れてあります。
・こんにゃく250g
食塩相当量が0.0gと表記されていたので0gとしています。
・里芋6個(皮を剝いて375g)
表1食品。皮を剝いた140g=1単位なので、375gは約2.7単位分。
・レンコン(皮を剝いて155g)
表1食品。皮を剝いた120g=1単位なので、155gは約1.3単位分。
・人参1本(皮を剝く&飾り切りをして68g)
・ごぼう1本 79g
・しいたけ6個
調味料
・出汁250ml
水250mlに、リケンの素材力だし1包5g(塩分0.2g)を混ぜたものを使いました。
・減塩しょうゆ大さじ3杯(塩分3.9g)
・みりん大さじ3杯(塩分0.03g)
・砂糖大さじ2
できあがりは全量で1092g。(器の重さは引いてあります)
全量1092gあたりの塩分は、
0.2g+3.9g+0.03g=4.13g
6食分に分けると、
1食当たりの塩分は 4.13g÷6=0.68833…≒0.69g
1食当たりの表1の単位数は(2.7単位+1.3単位)÷6≒0.67単位
薄味に仕上がりました。
3.たたきごぼう
こちらのレシピを参考に作りました。
<今回使った分量>
・ごぼう 細目の1本45g
和え衣
・減塩しょうゆ小さじ1と1/2(塩分0.43g+0.215g=0.645g)
・みりん小さじ1(塩分0.003g)
・酢小さじ1(塩分0.00066…g≒0.001gとします)
・すりごま 適量
①ごぼうを洗って、土を落とす。
②細ければ縦1/2、太ければ1/4に切る。
③味の染み込みをよくするために、すりこぎなどで叩き、5~6㎝の長さに切る。
(すりこぎがなかったので瓶の底で叩きました)
④ごぼうを水にさらす。その間にお湯をわかす。
⑤レシピでは下茹で用のお湯に塩を入れてありますが、
今回は塩は入れずに茹でました。
⑥2~3分茹でたてアツアツのごぼうを、和え衣と合わせます。
4人家族で1回で食べきってしまうくらいの少量ですが、
これくらいでよかったです。
12月31日に作って、食べたのは1月2日。
味がしみしみで、酸味がほどよくとてもおいしかった。
全量の塩分は、0.645g+0.003g+0.001g=0.649g
3食分にわけるとして、
1食当たりの塩分は 0.649g÷3=0.216333…≒0.22g
4.紅白なます
こちらのレシピを参考に作りました。
<今回使った分量>
・大根279g
・人参50g
合わせ酢
・酢大さじ4(塩分0.008g)
・砂糖大さじ3
・減塩しょうゆ小さじ1(塩分0.43g)
本家のレシピでは砂糖は大さじ1と1/2でしたが、
ushio家は甘めが好きなので、大さじ3に変えました。
また、「薄口しょうゆ少々」のところを、
減塩しょうゆ小さじ1に変えました。
①皮を剝いた人参と大根をスライサーで千切りにする。
②千切りができるスライサーでひたすらスライスして作ったので、
「塩を振ってしんなりさせ水気を絞る」という工程を省きました。
スライスしてギュッとしぼっただけで、これだけ水分が出ます。
③水気を絞った大根と人参を合わせ酢に入れて、よく馴染ませる。
12月31日作って1月2日に食べました。
スライサーで千切りにすると食感が失われてしまったので、
メンドウでもがんばって自分の手で千切りにした方がいいかもなぁ
と思いました。
それと、
減塩しょうゆを使ったので色が茶色くなってしまったのが残念。
とは言え、
使うことがない薄口醤油を買うのはもったいないので
ここは塩にすればよかったな。
全量の塩分は、0.008g+0.43g=0.438g
6食分にわけるとして、
1食当たりの塩分は0.438g÷6=0.073g
5.田作り
近所のスーパーに売っていたこちらの商品で作りました。
1袋50g。
100gあたりの食塩相当量が1.8gと表記されています。
こちらのレシピを参考にしました。
こちらのレシピでは
「田作り30gに対して、しょうゆ大さじ2・みりん大さじ3・さとう大さじ2」
という分量でした。
今回は1袋分50gを全て使い、調味料はそのままの分量で作ってみました。
<今回使った分量>
・田作り50g(塩分0.9g)
20g=1単位なので、50gでは2.5単位です。
・ごま
調味料
・減塩しょうゆ大さじ2(塩分2.6g)
・みりん大さじ3(塩分0.003g)
・砂糖大さじ2
①フライパンに田作りを入れ、ポキっと折れるくらいまで弱火でじっくり炒る。
ざるにあげて冷ましておく。
②フライパンに減塩しょうゆ、みりん、砂糖を入れて火にかけ、
とろみがついてきたら、田作りをいれて手早く絡める。
③ごまをふって、バットに広げて冷ます。
普段そんなに醤油を使わないので、
醤油・みりんがたっぷり入ったフライパンを見て
「こんなにたくさん醤油入れてだいじょうぶだろうか…(; ・`д・´)」
とドキドキしました(笑)
普通のおせちに入っているのと変わらない、
おいしい田作りになりました。
全量の塩分は、0.9g+2.6g+0.003g=3.503g
全量で2.5単位なので、
5食分にわけて1食0.5単位、塩分は3.503÷5=0.7006g
とすると計算しやすいかなぁと思いましたが、
「朝食のお雑煮と一緒に並べて
ちょこっと食べるくらいにしたいな」
と思ったので、
12食分に分けようと思います。
(きっちり計量して、ではなく、ざっくりと12食にわけました)
12食分に分けると
単位数は1食で約0.2単位、塩分は0.2919166…≒0.29g。
6.海老のうま煮
頭なしの海老です^^;
こちらのレシピを参考に作りました。
レシピは海老15尾分でしたが、
ushio家は1人1尾で4尾分作ることにしたので
調味料も以下のように変えました。
<今回使った分量>
・ホワイトエビ 4尾
調味料
・だし 50ml
水50mlにリケンの素材力だし2g(塩分0.04g)を混ぜました。
・減塩しょうゆ大さじ1/2(塩分0.65g)
・みりん大さじ1(0.005g)
・砂糖大さじ1
①海老は背ワタを取り、たっぷりのお湯で2分茹でる。
塩は入れず、ただのお湯で茹でました。
②調味料を鍋に入れ火にかけ、軽く煮たたせる。
③保存容器に入れた海老の上から②を注ぎ入れる。
④「容器ごと氷水に入れ冷まし」という工程は省き、
粗熱が冷めたらそのまま冷蔵庫で保管しました。
12月31日に作って、1月2日に食べました。
味がしみしみで、薄味に感じず、とってもおいしかった!
全量の塩分は、0.04g+0.65g+0.005g=0.695g
1本あたりの塩分は、 0.695g÷4=0.17375g
12月31日のそばに添えた天ぷらのえびと同じ海老。
海老は殻なしで80g=1単位、
頭・殻・尾付きは180g=1単位。
今回のような「頭がない・殻と尾がある」場合、
何gで1単位でしょうね(;'∀')
天ぷらにした殻なしの海老は1尾20g前後だったので、
1本0.25単位くらいと自己判断します(-_-)
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手作りおせちの集合写真。
材料の計量・塩分計算をしながら作り、
1食はどれくらい食べようかと単位数を調べて考えてみました。
本当に手間がかかるなぁと思いました。
ushio家はゆるい減塩生活です。
腎臓病、心臓病などを患い
もっと厳しい塩分制限・たんぱく制限・カリウム制限をされている方は、
普段の食事作りはもちろんのこと、
おせちのような、
保存を目的に砂糖やしょうゆをどっさり使う料理を
いろいろと制限のある中で作るのは
本当に大変だろうなぁと、
あらためて思いました。
とてもいい経験になりました。
失敗も、わからなこともたくさんありましたが、
「やってみる」って大事ですね。